実習でインシデントを起こしてしまい、実習の単位を取れるのか不安です。
実習終了し単位が出るまでどのようにすればいいでしょうか?
こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
インシデント後に適切な段取りで対応すれば、実習の単位が落ちることはほとんどありません。
僕は看護大学に通う3年生で、領域実習を行っています。
3年生時に行った実習で僕自身がインシデント起こしてしまった経験があります。
ですが、適切な段取りをとって対応・対策を行い実習を終えました。今年の春に進級する予定です。
この記事では、実習でインシデントが起こりやすい原因TOP3を紹介します。
この記事を読み終えると、起こりやすいインシデントの原因を意識して実習に望めますし、インシデント後の不安を解消することができますよ。
実習でインシデントが起こりやすい原因TOP3
以下の項目は、インシデントが起こる原因TOP3です。
- 報連相が遅れる
- 廊下で患者さんとぶつかる
- カルテ、記録メモ帳の管理方法が不十分
原因のほとんどが、学生の認識が不足していることにあります。
そもそもインシデントとは?
インシデント(いんしでんと、incident)とは、事故につながりかねない医療行為を未然に防げた例や、実施されたが結果的に患者に傷害や不利益を及ぼさなかった事象、日常診療で起こりそうな医療事故や医療過誤などに事前に気付いて対処できた事例などのことを指す。
医療現場では、「ヒヤリ・ハット」とも呼ばれている。このインシデントの事例(インシデントレポート)を集計し、対策を立てることで、医療ミスや医療事故の発生の防止、その他のインシデントの発見に役立てることができる。
看護ルー看護用語辞典より
ざっくり言うと、事故につながりかねなかったと考えられる例や、実施されたが結果的に患者に傷害や不利益を及ぼす恐れがあったことです。
私たち看護学生は、患者さんと接することで大きな影響を与えているということを念頭に置きましょう。
他人事だと思ってると自分も現場に遭遇するよ!
実習で起こりやすいインシデントの原因を抑えて、皆さんも一緒に実習に活かせるようにしていきましょう。
原因1:指導者さんや教員へ報連相が遅れる
報連相は早いに越したことありません。報連相が遅れることインシデントの発生に直結します。
理由は、 患者さんの生命の危険や医療事故が起こる可能性が高いからです。
バイタルサインの変動はすぐさま報告しましょう。
また、よくあるインシデントとして、何気ない質問でも私たちが患者さんに対して答えることがインシデントになります。
アドバイスは言い換えると「指導」です。
指導を実施するためには、患者さんのとる行動に根拠があり効果的でなければなりません。
僕たちが間違った説明をしてしまっているとしたら結果的に患者に傷害や不利益を及ぼしたり、日常生活の中で医療事故が起こる可能性があるからです。
私たち看護学生は看護師国家試験を保有していません。
看護学生が起こしてしまう例として、自己判断で患者さんへアドバイス・援助の実施をすることが挙げられます。
病室でコミュニケーションをとっていると患者さんから学生に向かって質問されることが時々ありますよね。
これってどうすればいいんですか?
このような質問をされた経験があると思います。
資格があり知識豊富な看護師とはまだ立場が違うので患者さんの質問に対しての返答をどうすれば良いか迷った場合は、
質問された時は、「一度確認してきますね」と確認する癖をつけましょう。
アドバイスする前に1回立ち止まることが本当に大事!
もう1つ報連相が遅れてしまうこととして、
患者さんと病室で2人の場面で、何かお願いされ、学生単独で援助を実施してしまうことが挙げられます。
トイレ行きたいから、車椅子押してもらっていい?
すぐ終わるし大丈夫。って自分でやってしまいがちな事例だ!
私たちの発言や援助は患者さんの命や治療の効果に関わってくると言うことを頭に入れておき、患者さんと二人の場面では、指導・援助をする前に指導者さんへ相談しましょう。
患者さんからの質問・お願いは、アドバイスや援助に移る前に指導者さんや教員に相談してから対応する
原因2:廊下で患者さんとぶつかる
意外とよく起こります!
廊下で患者さんと接触し転倒するインシデントの事例も多いです。
看護学生は援助の準備や患者さんの元へコミュニケーションを取りに行くために、病棟内を歩行することが多いです。
◯◯の情報収集をしないと。これ準備忘れないようにしなきゃ ってなるよね。
色々考えながら歩行していると、廊下の角から誰か来るかもしれないという注意が不足してしまうことがあります。
転倒は骨折など長期臥床の原因となってしまう恐れがあります。
長期間入院している患者さんだと尚更、転倒すると骨折しやすいです。
色々考えながら歩行すると廊下の角から誰か来るかもしれないと言う注意が不足してしまうことがあるので、
移動中に他の患者さんがいるかもしれないとう意識を持ちましょう。
原因3:カルテ、記録メモ帳の管理方法が不十分
実習記録やメモ帳の管理方法が適切ではないこともインシデントに該当します。
理由は、実習記録やメモ帳は患者さんの個人情報が多く入っているからです。

メモに書き記す内容は、自分の自己学習はもちろんですが、患者さんの個人情報が書かれます。
メモ帳を持ち歩くことは、患者さんのカルテを自分が持ち歩くことと等しいんです。
急な検査の見学や援助に入ることが決まると、情報収集をしていたカルテを閉じ忘れてしまったり、パソコンの近くにメモ帳を置き忘れがが起こってしまいます。
また、実習終了後の管理方法でもインシデントが起こる可能性があります。
- 病院から自宅までの道のりでの学生同士の会話
- メモ帳を病院のロッカーに置き忘れる
- 自宅のプリンターが壊れる・インクがなくなるなどが起こり、コンビニや学校に印刷物やファイルを置き忘れる
事故につながりかねない医療行為を未然に防げた例や、実施されたが結果的に患者に傷害や不利益を及ぼさなかった例です。
これらは、看護学生でも意識さえしていれば、事前に気付いて対処できます。
実習中は、
- 病院から自宅までの道のりでの学生同士の会話
- メモ帳を病院のロッカーに置き忘れる
- 自宅のプリンターが壊れる・インクがなくなるなどが起こり、コンビニや学校に印刷物やファイルを置き忘れる
上記3つを特に気をつけましょう。
ユニフォームにメモをつけるのは管理する時とても便利だよ!
対策をまとめました。
- 公共交通機関で実習の会話は避ける
- 病棟・病院から出るときは持ち込んだ荷物を確認する。(できれば数人で)
- インクやコピー用紙は多めに準備しておく
記録物管理での重大なインシデント
学生同士での記録共用が大きな問題となることがあります。
理由は、学生同士が記録物を共有することも個人情報の取り扱い方として結果的に患者に傷害や不利益を及ぼす恐れがあるからです。
実習は看護学生にとってわからないことだらけです。
わからないことを学生同士で相談して実習を乗り越えるのはとてもいい方法です。
ですが、記録を見せることやコピーして使用することはやめましょう。
わからない時は、わからないことを指導者さんや教員に相談することも看護学生として重要です。
インシデントは看護師でも起こすことがある。

インシデントは、医療従事者が注意していても起こることです。
理由は、患者さんが自己判断で動いてしまうことがあるからです。
インシデントが起こると落ち込みますよね。
ただでさえ、実習中は寝れていなかったり、蓄積する疲労で余計に落ち込みやすくなってしまいます。
このインシデントの事例(インシデントレポート)を集計し、対策を立てることで、医療ミスや医療事故の発生の防止、その他のインシデントの発見に役立てることができるようにしましょう。

インシデントを起こした後に対策を立てて今後起こらないよう努力することが1番重要です。
- 事例の発生経過・発生状況を振り返って書く
- その後の対応について書く
- 事例発生原因を考える
- 例再発防止に向けての今後の対応を書く
原因と対策方法を明らかにして切り替えて実習に臨もう!
原因をしっかりと整理して今後の対応を考えることができれば余程のことがない限り単位を落とすことはありません。
なぜなら上述したように看護師でもインシデントは起こってしまうからです。
まとめ
- インシデントとは、事故につながりかねない例や、実施されたが結果的に患者に傷害や不利益を及ぼさなかった事象。日常診療で起こりそうな医療事故や医療過誤などに事前に気付いて対処できた事例のこと。
- 実習でインシデントが起こりやすいのは以下の3つ
報連相が遅れる
廊下で患者さんとぶつかる
カルテ、記録メモ帳の管理方法が不十分 - 看護師でもインシデントは起こる
- インシデントは事例を集計し、対策を立てて、医療ミスや医療事故の発生の防止、その他のインシデントの発見に役立てる。
- 余程のことがなければ単位は落とさず進級できる。
- インシデントが起こりやすい例を理解する。
- 切り替えて実習に臨む!
人ごとだと思っていると自分がヒヤリハットを起こしてしまいます。
ですが、起こってしまったものは仕方ありませんが、
最大限インシデントが起こらないよう対策や意識を持って実習に臨もう!