この記事では、実習で患者さんの情報収集がうまくできない人の特徴3つを紹介していきます。
情報収集ってどうやったらうまくいくんだろう・・・
実習中の看護学生なら誰もが考えたことがあると思います。
情報収集もコツを得ておくと、実習スタートと同時に記録で苦戦することが減ります。
なぜなら、情報収集のコツを得ておくと以下のような負のスパイラルから抜け出すことができるからです。
- 情報収集が終わらない。
- 実習記録が書けなくて終わらない。
- 実習記録が進まず睡眠不足
- 朝起きるのが辛い
- 実習のストレスが増えて精神的に辛くなる
①がクリアできないと①〜⑥の繰り返す。
学校で練習する看護過程の紙上事例では、情報収集することなく情報が全て揃っている状況ですから苦戦することはありません。
看護過程を練習することはできても、情報収集の練習をできる機会は無いに等しいです。そうすると実習でと欲しい情報を意図的に収集するのは難しいです。
情報収集が十分にできないことで生まれる負の連鎖を断つために今回の記事では、実習で患者さんの情報収集がうまくできない人の特徴3つを紹介するだけでなく情報収集が上手く行えるためのアクションプランを用意しました。
僕も今までの実習を振り返ると、今回紹介する項目に当てはまっていたこともあります。
実習に活かせるものがあれば、ぜひ取り入れて実習を乗り切って欲しいです。
それでは早速、本題へ入っていきましょう。
特徴その1:必要な情報が何かを理解できていない

情報収集がうまくできない人の特徴の1つ目は、
「必要な情報が何かを理解できていない」です。
患者さんとのコミュニケーションでどうやって情報収集すればいいの?
必要な情報ってそもそも何ある?
情報収集をしなければ、必要な情報が得られないことは当然です。皆さんも理解されていると思います。
ですが、情報収集ができない人は、自分の頭が整理できていない状態で患者さんの実習に望んでいるケースが多いです。
情報収集できる時間は少ない
病院での実習時間を考えてみると、実は、情報収集する時間ってごくわずかな時間しかないということを皆さんはお気づきでしょうか。
情報収集以外に割かねばいけない時間は以外と多いので情報収集の時間は限られてしまいます。
- 患者さんのケアに入る時間
- 患者さんのリハビリ
- 自分のお昼休憩の時間
- カンファレンスの時間
- 行動調整
- 報告
実習時間が7,8時間で上の項目の時間を差し引くと、患者さんと話す時間は少ないです。
最初から情報収集をできるだけ素早く行わなければ、負のスパイラルがスタートしてしまいます。
あれ、全然情報足りない。アセスメントできないよ〜
このようにならないために、頭の整理ができた状態で、情報収集をする必要があります。
じゃあ、情報収集するために頭を整理するためにはどういった準備はこちらの3つです。
- 退院後の生活で悩みそうなことを考える。
- アセスメントに必要な情報を項目ごとに挙げていく
- 必要な項目をメモに準備しておく。
理想は情報収集で必要になる項目のメモは
実習前日には準備しておくといいよ。

情報収集するための3つのステップを踏んで情報収集に望みましょう。
上記の3つができるだけで家に帰ってからの記録の進みが大きく変わります。睡眠時間を確保するための工夫でもあるので、ぜひ取り入れて欲しいです。
具体例で、情報収集するイメージをつける
大腸ガンの患者さんを例に挙げて考えていきます。

看護過程を練習できる事例を用意しました。
事例の患者さんが不安になることや起こりそうな問題として何が考えると4つの側面から考えることができます。
- ガン治療、ストマ造設に対して
どのような過程で意思決定したか。不安はないか - 手術前後の体の状況(既往歴も含む)
侵襲からの回復過程で影響することはないか - ストマのセルフケア取得するために
支援することや配慮すべきことで何がありそうか - 退院後生活に対する不安や心配事に
どのように対処する予定か。準備しているか。
大きく括ると4つの視点の問題を解決できれば、手術後も安心して生活を送ることができます。
このように情報収集をする段取りを自分で逆算して考えて情報収集する項目を挙げていきましょう。

特徴その2:自分が情報を取ることしか考えられていない。

情報収集がうまくできない人の特徴の2つ目は、
「自分が情報を取ることしか考えられていない」です。
Tsubasa
普段は運動される習慣はありますか?
ほとんどないね〜
そうなんですね。
お仕事の時の食事は外食が多いですか?
このように情報収集で患者さんへ質問攻めになっちゃってる事ありませんか?
質問を患者さんに次々としていけば、自分の情報は得られやすいとは思いますが、看護師(学生も含む)は、患者さんに信頼してもらえる関係性を作るために患者さんとコミュニケーションを重ねることも重要な看護です。
- 患者さんが元の生活へ戻る時の不安を減らす。
- 治療の目的を理解してもらえる
- 術後の生活をイメージしやすくなる
- 看護師に言いづらいことも、学生が長い時間一緒にいることで話を切り出しやすくなって患者さんの不安を解消するアイデアを提案できる可能性が広がる。
もちろん、学生は記録を書かなければいけないので記録を進めるために情報が必要な部分はあります。
ですが、看護学生が質問しっぱなしの会話では、患者さんが不安を打ち明けられる場面がほぼ0になってしまいます。
話しながら情報収集するためには似た質問を続けながら、少しずつ違った内容の話をしていくことで情報を得ていく方法がおすすめです。
この戦法のメリットは。似た内容の質問をして会話と会話を質問で繋ぐ事で話のリズムを崩さずに質問を続ける事ができます。
普段は運動される習慣はありますか?
ないね〜
そうなんですね。
通勤中に歩かれることも少ないんですか?
職場から結構遠いから
車で通勤しているよ
車通勤されているんですね!
車だとどれぐらいの
通勤時間になるんですか?
似た内容の質問をつなげることで、質問を立て続けにしていてもお互いのことを知り得る自然な会話に近づきます。
看護過程のクラスターごとの情報が得られるように細かく質問を行い、自然な会話に近づけていくイメージです。*全ての患者さんに使える方法ではないので患者さんに合わせてコミュニケーションを測ることが必要
できるだけ似たような話を続けることで
患者さんがあなたよりも
話す割合が多い会話を目指して
患者さんに対する質問内容に気をつけてみましょう。
患者さんへの質問は、似た質問を続けながら少しずつ違った内容の話をしていく
特徴その3:話しているうちに話題が逸れていく

情報収集がうまくできない人の特徴の3つ目は、
「患者さんと話していると話の内容が途中から逸れていってしまう」です。
気さくに話をしてくれる患者さんによくありがちですが、話していくうちに内容が違う方向へそれていってしまうことがあります。
意図を持って患者さんへ質問を始めて最初は必要な情報がいい感じで取れていても、気づけば孫の話ばかり・・・みたいなこともありますよね。
僕も話の内容がが逸れて自分が思ったように、情報収集ができなかったことがあるので、みなさんの気持ちはよくわかります。
ここで必要になってくるのは、話が逸れて会話のキリが良くなってきた頃に話をまとめて話の内容を修正する勇気これが必要になってきます。
起こる患者さんはそうそう居ないので勇気を持って話を戻すために声をかけてみて欲しいです。
肝心なのは提案するタイミングと声の掛け方です。
話を戻すタイミングと声の掛け方
まずタイミングとしては、患者さんが話し終わってスッキリしそうなタイミングで話題を戻すことを意識しましょう。
自分が考えていることを相手が理解できるように提案する事を心がけていれば、患者さんにも伝わるはずです。
患者さんも退屈な病院生活で話し相手ができたら、たくさん話したくなる人も中にはいます。
話を聞くことも意図を持って臨めば、コミュニケーションも大切な看護であり患者さんと長い時間のコミュニケーションは学生にしかできないことです。
勇気を持って自分が情報収集できる内容に話を戻してみてください。
実習で患者さんの情報収集がうまくできない人の特徴3つ:まとめ

以上
「実習で患者さんの
情報収集がうまくできない人の特徴3つ」
でした!
情報収集がうまくできない人は
- 必要な情報が何かを理解できていない
- 自分が情報を取ることしか考えられていない
- 話しているうちに話題が逸れていく
これら3つの特徴がありました。
僕も含めて、これから情報収集を
意図的に(できるだけ効率よく)集める時には
以下の3つを意識して行うようにしていきましょう!
情報収集をする時に意識すること
- 頭の整理ができた状態で、情報収集する
・退院後の生活で悩みそうなことを考える。
・アセスメントに必要な情報を項目ごとに挙げる
・必要な項目をメモに準備しておく。 - 少しずつ違った内容の話をしていくことで
患者さんの情報を得ていく - 話がそれてきた時には患者さんが話し終わって
スッキリしそうなタイミングで話題を戻す。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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