看護過程の大詰めである、看護計画の書き方についてまとめました。
ネットで調べてみても納得のできる説明のサイトが見当たらず、自分自身が実習の看護過程で苦戦した部分でもあるので、看護計画の書き方について以下の内容でまとめていきます。

問題リスト問題リストの作成ができてる前提で話を進めていきます。
まだ、アセスメント・関連図・問題リストの作成が終わっていない場合はこちらをどうぞ。



看護計画とは?
看護計画(かんごけいかく)とは、看護過程の一つである。看護の対象が抱える問題を解決するため、アセスメントに基づいて、個別的な看護目標を達成するための計画を記載したものである。
看護roo! 用語辞典より引用

看護問題を踏まえて、評価日に受け持ち患者さんがどのような状態になっていて欲しいか考えて目標を設定しましょう。目標を実際に書くときは、5W1Hを意識しながら書くと評価しやすい目標を立てることができます。
立てた目標を1回声に出して読んだ時に、「これで評価できるのかな?」と確認して判断基準が明確にある目標を設定しましょう。
評価しやすい目標とは、判断する基準が盛り込まれている目標を指す。
例)
・縫合不全・イレウスの所見が見られず経過を辿ることができる
・患者自身が疼痛時、鎮痛薬を飲み、疼痛コントロールができる
看護計画の評価日を設定設定する
急性期の患者さんが受け持ちの場合
術後合併症の好発時期を把握した上で、術後合併症が出現していないか評価する日を決定します。
一般的に、回復状態の変化が出てくるのが、術後1日目,4日目,7日目だと考えられています。したがって、目標の評価日は、術後1日目,4日目,7日目に設定し、回復状態を判断すると患者さんの状態が判断しやすいです。
評価日の設定はあくまでも目安です。
病棟ごと患者さんの予定を示したクリニカルパスがあるので、クリニカルパスを参考にすると、評価日をイメージしやすく妥当な評価日を設定できます。
回復状態を判断する指標
周術期から順調に回復しているかどうかを判断するためには、術後合併症が起こっているかが大きな判断基準です。術後◯日目で何が評価対象になるか知っておくと看護計画のO-Pも立てやすくなります。


慢性期実習の評価日

週末(土,日曜日)は、実習そのものが休みとなるため、1週間ごとに評価する場合もあります。担当教員と相談して妥当な評価日を設定しましょう。
看護計画:プランの書き方
O-Pの書き方
O-Pでは、バイタルサイン・フィジカルアセスメントの観察項目が上がってきます。バイタルサイン異常の有無、術後合併症は発生しているのかどうか判断できる観察項目をかんがえて挙げましょう。
下の例を参考に進めてみてください。
縫合不全では、ドレーン排液,体温,腹部の触診…してる。イレウスは,腹部の聴診,打診…してる。このように、バイタルサインやフィジカルアセスメントで観察していることを1つひとつ書き出していくと書けるはずです。
下の例のように番号を降って書き進めましょう。
1,1),①,など数字の振り方に正確な決まりはありません。番号を振るというルールを守っていれば、どの番号を使って書いても大丈夫です。
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O-P
(1)バイタルサイン(体温,呼吸,脈拍,血圧
(2)フィジカルアセスメメント(肺音,腹部の視診・聴診・打診・触診)
(3)ドレーン(排液パックから切開部までの屈曲、ねじれ、逆流の有無)
T-Pの書き方
T-Pでは、患者さんが清潔を保つ行為がどの程度できるかを考えて、何を介助するか書いていきます。どの程度の侵襲がある時は、何の処置をするか明確に記述していきましょう。
手術・麻酔の侵襲は、患者さんによりかなり変わってくるので、侵襲の大きい場合のケアと侵襲の少なかった場合の最低2パターンを考え、T-Pの項目を書き入れとくと病棟で困ることなく援助することができます。
- 疼痛がある状態でも手は自分で拭いてもらう。
- 体幹の屈曲時、疼痛が自制内の場合は、上半身と下半身の拭ける範囲を拭いてもらう。
- 体調によって疼痛の程度が異なるため、患者と相談しながら自分で清拭してもらう範囲を決めていく。
E-Pの書き方
もしも、退院指導を考えている場合はこちらに該当しますが、記録を書く時は、「退院指導案参照」のような形で書けばOKです。指導内容を全て書く必要はありません。
看護計画を立てる段階では、援助計画参照として後日に援助計画でE-Pの追加をして行く場合もあります。

実習の前半は、看護計画までが大変で退院指導のことまで記録にまとめるのは難しいです。ですので、”退院指導を行うことを視野に入れている”という内容を看護計画に盛り込むことでE-Pの内容を充実させていきましょう。
看護計画が完成した後に援助計画を追加で書く場合には、実習記録や学内演習の時に使った援助計画を元に使うと書きやすいです。
目的と期待される効果を明確にした上で。手順を踏むと目的と期待される効果は達成できているか確認することができます。
